キャラクター画像について


最終更新日:2017/09/19
バージョン:本編:2.9.0
EX:1.6.0

 
 1. はじめに
 FF6のキャラクター画像を弄るにあたって、まず何をしたいのかで作業も変わってきます。たとえば、「ティナの魔法詠唱ポーズを少しだけ変えてみたい」「シャドウの画像を1から作り直したい」「自分で作ったキャラクター画像を追加したい」などなど…。

 どの作業を行うにも、あると便利なツールがあります。ここでは各ツールを使って画像作成の説明をします。(7.ツール類)にリンクがありますので、必要に応じて入手してみてください。


 
 2. デフォルトに手を加えたい
 元々FF6にあるキャラクター画像に手を加える場合は、YY-CHRを使うといいかもしれません。
 YY-CHRでロムを開き、キャラクター画像のあるアドレスを表示します。キャラクター画像は移動用戦闘用で別々に設定することができます。オリジナルのFF6ではこの2つは全て同じに設定されているため、弄る画像は1つでいいのですが、FF6-Tでは別々に設定してあるキャラクターもいるため、その場合は移動用と戦闘用の両方を弄らななければなりません。詳しくは(6. FF6の仕様)をご覧下さい。

 オリジナル、FF6-Tいずれもキャラクター画像は150000〜にあります。ただし、FF6-Tはキャラクターによってはアドレスが違うので、付属のFF6-T用のBNE2設定ファイルを使い、BNE2でスプライトタブを開き参照して下さい。

 キャラクター画像が表示されますが、このままでは色がめちゃくちゃで作業がし辛いです。付属の「制作者向け」フォルダ内に、FF6 T-Edition キャラパレット.palオリジナルFF6 キャラパレット.palが入っているので、上部メニューのパレット>RGBパレット(*.pal)を開く...から必要な方を開いてください。
 パレットは右下の部分でそのキャラにあったものを選択します。これでゲーム内と同じ色で表示されるようになるので、編集しやすくなります。


 YY-CHRの詳しい使用方法は、付属されているReadmeをお読みになって下さい。


 
 3. 1から作ってみたい
 キャラクター画像の一部ではなく、丸々すべて変えたい時(ティナをエアリスにしたい、など)場合は、YY-CHRで弄るよりもFF3usMEを使用する方がお勧めです。
 このツールは海外版FF6(FF3us)用の物なのですが、日本のオリジナルFF6にも対応しているためそのまま使用することができます。ただし、FF6-Tのように拡張され、各画像アドレスが変更されているFF6には使用できません。注意してください。拡張されているFF6の画像を弄る場合は、オリジナルFF6で画像を作成したのち、YY-CHRを使ってコピー&ペーストで拡張されているFF6の該当画像を上書きすることで弄ることができます。
 海外のツールなので英語表記ですが、感覚的に使い方はわかると思います。リルムが描かれているGfxアイコンをクリックし、画像編集をします。

 このツールは非常にわかりやすいのですが、慣れてくると編集し辛いと感じる方もいるかもしれません。また、時々フリーズするのが困り所です。FF3usMEは画像の出入力が可能なので、一度画像を出力(Exportボタンから)し、EDGEなどのドット絵ツールで編集した後に入力(Importボタンから)してもいいかもしれません。
 ただし、出力された画像は所々共有していたり、左右を反転させて使われている箇所があるので、編集には注意が必要です。



 
 4. 色を変えたい
 キャラクターの色を変えたい場合は、かなり作業量が多く、また複雑になります。FF6のキャラクター画像の色の詳しい説明は (6. FF6の仕様)に書いてあるので参照して下さい。
 カラーパレットは8種あり、キャラクター画像と同じく移動用と戦闘用でわかれています。移動用のパレットが268000から、戦闘用はオリジナルFF6は2D6300から、FF6-Tでは3EF000からとなっています。

 元々あるカラーパレットの色を変える場合に注意しなくてはならないのが、1つのカラーパレットを複数のキャラクターが使用しているということです。例えばセリスの髪の色を変えた場合、エドガー、マッシュ、レオなどの髪の色も変わってしまいます。



 色を変えるのではなく、パレットを変更する場合(パレット02を使っているティナをパレット00にしたい、など)に手を入れないといけない箇所はイベント全般です。
 キャラクターのパレットは、PCの場合は基本的に登場時か加入時に、NPCの場合はマップごとに指定されています。ティナの場合ですとオープニングイベント中で指定されています。
 キャラクターのパレットを指定するイベントコマンドは【43】で、【43 XX YY = XX番のキャラクターにYY番のパレットを与える】という風になっています。ティナは00番のキャラクターなので、43 00 02 となっている箇所を 43 00 00 に変えれば金髪のティナに変わるはずです。
 どのキャラクターがどの部分でパレットを指定されているかは、Stirlingなどのバイナリエディタで、自分で調べるしかありません。虱潰しにチェックしなければならないので、PCのパレットを変更する事はお勧め出来ません。



 
 5. 作った画像と差し替えたい
 1-3などで作成した画像を差し替る場合、オリジナルのFF6の場合はFF3usMEで編集したのなら保存をするだけで変わります。FF3usMEから出力した画像を編集した場合は、FF3usMEで再入力(Import)をし保存してください。
 FF6-Tなど拡張され画像アドレスが変更されたFF6の場合はFF3usMEは使用できません。その場合は、FF3usMEを使い、一度オリジナルFF6の画像を差し替えた後に、YY-CHRを使い、差し替えた画像をオリジナルFF6から拡張されたFF6にコピー&ペーストする事をお勧めします。


 
 6. FF6の仕様
 FF6の画像の仕様について説明します。

 1. キャラクター画像は移動用と戦闘用で別々に設定できる。
 オリジナルFF6では、移動用も戦闘用も全てのキャラクターで同じ画像を使用していますが、これを別々に設定することができます。たとえば、移動中は通常のセリスの姿で、戦闘中だけレオの姿にする、なども可能です。

 2. 戦闘用に使用できるキャラクターIDは55(=85)まで
 FF6-Tのドレスルームのように、キャラクターIDを切り替えて姿を変える場合、キャラクターIDが56以上のものに姿を変えた場合戦闘中の姿が正常に表示されなくなります。

 3. チョコボ騎乗中の画像のアドレス指定
 オリジナルFF6でバナンを先頭にしワールドマップでチョコボに騎乗すると、画像が正常に表示されません。これは、チョコボ騎乗時のグラフィックが、150180から16A0byte刻みという風にプログラムされているからです。
 これはどういうことかというと、150180というのはティナの後ろ姿のグラフィック部分です。次のロックの後ろ姿のグラフィック部分までのbyte数が16A0になっています。ロック、カイエン、シャドウ…と続いていくわけですが、バナンの前のIDのレオ、バナン、ケフカなどは一部のグラフィックが存在しないため、16A0byte以下になっています。そのため、バナンのチョコボ騎乗グラフィックがずれて表示されてしまうというわけです。

 4. キャラクター画像に使用できるパレットは8種。
 PC、NPCともに移動中のパレットを指定する方法は、NPCデータで指定する、イベントコマンドを使う、というものがありますが、そのどちらでも指定できる上限が8つとなっています。
 オリジナルFF6ではこのパレットの内訳は以下の画像の通りになっています。


 このうち、PCに使用しても問題ない物は0〜5の6つになります。6、7のパレットはセーブ・店・キャラクター選択画面に使用できないためです。

 5. 戦闘中の色の扱いについて
 キャラクター画像で気を付けないといけないことの一つに、戦闘中に色が変化するものがある、ということです。具体的に言うと、毒・ゾンビ状態の肌の色と各種補助魔法(ヘイスト、プロテスなど)がかかっている時の輪郭線になります。
 これらはパレットの指定された番号の色が変化します。


 上の画像の1番の色が輪郭線用で、補助魔法がかかった時に変化するのはこの色です。2、3番が肌の色で、毒・ゾンビ状態の時に色が変化します。
 肌の色を服に使用したり、輪郭専用の黒で目を描いたりすると、一緒に色が変わってしまうことに注意して下さい。ただ、そこまで目立つことでもないと個人的には思うので、あまり神経質にならなくてもいいとは思います。

 6. 戦闘中の画像で使用できるのは12色。
 戦闘中のキャラクター画像で使用できる色は16色ではなく12色となっています。パレットの16色のうち、後ろ4色がシステム用の色(指カーソルやダメージフォントの色など)で上書きされてしまうためです。
 FF6-Tでは、戦闘用に色の配置を変えた画像を追加することで、後ろ4色を使用しています。16色全てを使えるわけではなく、16色の中から任意で12色使えるようになっている、という事です。

 7. 特殊なNPCはイベントコマンドでパレットが指定されている
 NPCの中には、上で上げた8種のパレット以外の色が使われている者もいます。例えばダダルマーは13番、オーディンは15番など。
 このように、0〜7までの8種以外のパレットは、イベントコマンドによって指定されています。仕組みとしては、基本的に通常使われることのない7番のパレットを割り振り、7番のパレットをXX番へと変更する、というイベントコマンドで変化させています。
 同じマップに2種類の例外パレットを持つNPCがいるマップでは、(例えば12番のパレットのクレーンと10番のパレットのプロトアーマーが存在する魔導工場など)それぞれパレット6番、7番が割り振られ、イベントコマンドを2つ使ってそれぞれ指定されています。

 8. パレット4、5の後ろ4色はセーブ画面などで正常に表示されない
 FF6-Tでやっているように、色の配置を変えた戦闘用の画像を用意すればデフォルトのキャラクターでも後ろ4色を使うことはできるのですが、パレット4、5のキャラクター(カイエン、シャドウ、セッツァー、モグ、ウーマロ)は後ろ4色を使うとセーブ画面、店、キャラクター選択画面で正常に色が描画されません。これは、パレット4の後ろ4色がメニュー画面のステータス異常アイコンの色、パレット5の後ろ4色はカーソルの色で一時的に上書きされるためです。


 
 7. メニュー画面のポートレートを変更したい
 メニュー画面のポートレートを変更したい場合は、FF3seというツールとYY-CHRを使うことで比較的簡単に変更する事ができます。
 ただし、FF3seはヘッダのあるものにしか使用できません。ヘッダがないオリジナルFF6で使用する場合は、バイナリエディタで先頭から200byteを00で埋めることで使用できるようになります。

 ポートレートの仕様は、サイズが40×40、色数は透過色を含む16色になります。パレットは画像1つにつき1つ設定することができます。


 ロムを開いたときに、右側に表示されている画像が真っ黒に表示されてしまうことがありますが、その場合はパレットの部分を指定してあげれば正常に表示されます。
 このままFF3seで編集してもいいですし、いったんエクスポートし画像編集ソフトなどで作成した後にインポートしてもいいと思います。

 オリジナルFF6の場合は以上の作業で終了です。FF6-Tなど拡張されていたり、各アドレスが変更されていたりする場合は、いったんオリジナルFF6でポートレートを変更した後に、YY-CHRで画像を、バイナリエディタでパレットを変更(移動)してあげる必要があります。

 
 8. ツール類
 キャラクター画像を編集するのに便利なツール類です。

YY-CHR
 FCやSNESなどのゲーム内で使われている画像をグラフィカルに閲覧・編集できるソフトです。
 キャラクター画像だけでなく、魔法エフェクトやモンスターグラフィックなどにも使えます。

わいわいの巣(http://www.geocities.jp/yy_6502/

Stirling
 使いやすいバイナリエディタです。
 グラフィック関係でもイベント内容などを参照する時に使うとよいでしょう。


BNE2
 固定長データをテーブル表示するソフトです。
 付属のFF6-T用設定ファイルや、FFバイナリ共用アップローダにあるオリジナルFF6用設定ファイルを使って各種データを閲覧、編集できます。

永久UnderConstruction(http://www.geocities.jp/to_546/

EDGE2
 非常に高機能なドット絵エディタです。

TAKABOSOFT - EDGE2(http://takabosoft.com/edge2

FF3usME
 海外版FF6用の多機能エディタです。
 モンスターデータ、魔法データ、モンスターパーティ、キャラクターデータなどなど、本当にFF6の色々な部分を編集することができます。
 海外版FF6用ですが、日本のオリジナルFF6にも対応しています。ただし、拡張されたFF6には使えないので注意してください。

FF3se
 海外版FF6用のグラフィックエディタです。
 モンスター画像、幻獣画像、メニューポートレート、キャラクタースプライトを編集することができます。
 海外版FF6用であり、日本のオリジナルFF6で使用するには先頭から200byteを00で埋める(ヘッダありの状態)必要があります。








Final Fantasy VI T-Editionパッチ製作者 つっしー◆KEHt9L6ti47L